Aタイプの人格~安全、正確、几帳面
「Artizan」とは「職人」の意味です。決められたことを毎日正確に行う人のイメージです。
ですから最も重視している点はミスなく、納期、予算を守って完璧に仕事を終わらせることです。
逆に自分の能力を超えたことや未知のことは失敗しそうなのでほぼ100%断ります。自分で絶対に失敗しない安全なことしか行わないのです。そのためにマニュアル、前例、法律(判例)を重視します。
従って仕事や目標が自分の能力、習得しすでに身に付けた知識、技術で対応可能で、正確に終わらせられる内容。必要に応じて支援も得られる。失敗しても自分の責任は追及されない。と言う条件に当てはまればモチベーションが上がります。
また決められたルールは自分も厳守し周囲にも同様のことを求めます。ですから「社会、会社などの決め事や常識、ルールを逸脱する人間や行為」を嫌います。
逆に社内的・社会的に重要な目標、新規の案件は絶対にやろうとしません。また新しい方法を考案すること、何とか工夫して問題を乗り切ることも苦手です。
重視する価値観
安全、ノーミス、前例、正確
Aタイプの見分け方
表情・姿勢
喜怒哀楽の感情はほどんど表しません。また不愛想とも思えるほど表情も変わりません。さらに冗談も言わず、雑談もせず、遅刻もしません。怒った姿を見せることもありません。
一方姿勢はよく、会議などでだらけた態度は絶対に取りません。身振り手振りをつかうこともありません。
また机の上や書類は常に整理されています。
よく使う言葉
他社(他部署)はどうしている? 遅刻は絶対にいけない無難に
仕事へのこだわり
マニュアルを正確に守り、予算内、期限内にミスなく終わらせること。法律や社内ルールには絶対に抵触しないこと。
Aタイプのモチベーションを上げるポイント~安心させる、無理を押し付けない
目標設定
既に手順が決まっていて、自分の過去の実績から見て余裕をもって十分に達成が可能で、困ったら支援も受けられる目標の設定を上司と一緒に行います。
客観的には達成可能でも、本人が未経験の内容やレベルの目標、案件は与えないようにします。与えるとしたら実力や経験に少しだけ+αした目標です。
仕事の進め方
定期的にホウレンソウをさせます。そして方向が間違っていない。そのままの進捗で予算、期限、内容とも十分に間に合いそうだ。と確認させると安心してモチベーションを維持して仕事を続けるでしょう。常に「間違っていない」「達成可能だ」というメッセージを与えることがポイントです。
叱り方
当初決めた計画に遅れが生じ、ルールを逸脱たり、ミスが起こっていることを指摘するのが1番良い叱り方です。ただ「恥」「外見」の気持ちが強いので、叱るのは会議室をとり、1対1で行いましょう。また威圧的に叱ると委縮してしまうので穏やかに、「叱る」よりは「上手く行っていないことを質問する」ように話すことが大切です。
ほめ方
計画が終了した時はもちろんですが、取り組んでいる最中に、正しく計画的にできつつあることもほめましょう。また、計画通りにできたら、1つ1つの項目を挙げて丁寧にホメて、自己肯定感を持たせることが重要です。
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